絶滅危惧種『ヒト』
「何よ。別にいいでしょ?」


「だってもう四十のオジサンだよ」



「おい、俺はまだ三十八だ!」



「変わらないじゃん」


「変わるわ!」


孝明は嬉しそうに笑顔で突っ込んだ。



「だいたい梓にだけ彼氏がいて、私にはいないんだから」

「ちょっと待て!」


「え?」


突然孝明が叫んだので、みんな驚いて固まる。


「オマエ男がいるのか?」


「ちょ、男がって、そんな下品な言い方しないでよね?」



「どんなヤツだ? チャラ男だったら許さないぞ」


「そんなんじゃないよ! っていうか、私のことはいいでしょ」



「良くないだろう」


「もうウルサイ! だいたい朋美が余計なこと言うから」


「知らな~~~い。じゃあ私帰るね。それじゃあ明日絶対電話してくださいね」


朋美は笑顔で孝明に言うと、そのままバタバタと帰ってしまった。

< 20 / 223 >

この作品をシェア

pagetop