絶滅危惧種『ヒト』
「溶けちゃう。溶けちゃう」


孝明は自分が持ち込んだ荷物の、クーラーボックスの蓋をあける。



その中から、発泡スチロールの箱を取り出した。




「何よそれ?」
「どんだけガードしてんのよ?」


梓と栞が同時に突っ込む。



「甘いな梓! さらにドン!」


発泡スチロールの目張りのテープを剥がした中から、さらにもう一つ発泡スチロールの箱が出てきた。




「ちょっとタカ叔父ちゃん。やり過ぎだってば」



栞がゲラゲラと笑い出す。さらにその中からステンレスのケース。




「ジャジャ~~~~ン」


孝明が嬉しそうに取り出したのは……



「はぁ? 氷?」


梓と栞は同時に期待外れにガッカリした顔をする。



「おいおい、ただの氷じゃないぞ」


喜んでもらえると思って取り出したのに、あまりのリアクションの悪さに、孝明は口を尖らせた。

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