絶滅危惧種『ヒト』
「これ南極の氷だぞ」


「そんなドヤ顔されたって……」

「私、氷よりペンギンのほうが良いよ」



「オマエらはなぁ」


梓と栞の姉妹に向かって、孝明は呆れたように言った。


「へぇ~すごいじゃないか」


「でしょ! でしょ!」


感心した義兄に孝明は目を輝かせる。


「姉ちゃんアイスピックある?」


「あるけど向こうでやってよ」


紀子がキッチンを指す。


「ちょ、この家の女たちは……。義兄さん大変だね」



「分かる?」


「何が分かる? よ!」


「そうよそうよ!」


すかさず妻と娘たちに責められて、彰洋は孝明に向かって外人のように手を両手に上げて見せた。

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