絶滅危惧種『ヒト』
「おはよう」


待ち合わせの場所に、今日は珍しく朋美の方が遅れて現われた。


「おはよう」


梓は挨拶を返すと、すぐに自転車をこぎ始める。


「あのさぁ朋美……」


実は昨日のうちにメールをすれば良かったのだけど、朋美にまだ次の日曜日のことを伝えていない。


「何?」


「日曜日のことなんだけどさぁ」


「え?」


「それが聖人のお母さんに、買い物に誘われちゃって、どうしても断れなくてさぁ」


「え~~~」


「ごめん。次の日曜日こそは絶対に付き合うから」


梓は本気で謝った。


「でも、まぁ良いわ。私も孝明さんとデートするから」


朋美がニヤッと笑う。


「えっ、ちょ、そういえば朋美、タカ叔父ちゃんから電話あったの?」


「うん」


「それで?」



「それでって……知りたい?」


朋美は意地悪げな目で、ニヤッと笑った。

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