俺のもんだろ Ⅲ
side美夜



やっと海の家に着いた頃には、



もう私は疲れ果てていた。




真夏の炎天下の中歩き通しで、



しかも悠雅と言い争い?をしていたんだから



疲れて当然だ。






これから泊まる場所に荷物を置くと、



はぁーーーと、長いため息をついた。





「さっきまで元気だったのに、もう疲れたのか?」



そう、にやにやしながら悠雅が聞いてくる。






なんで、悠雅は全く疲れてないんだか....





「うん、結構疲れた...」



言い返す体力もなくなったあたしは、



そう素直に返す。





「ま、今日はバイトはいらなくていいって言ってくれたし、ゆっくり休んどけよ」


と言うと、あたしの頭をぽんぽんと


撫でる悠雅。





そんな優しい悠雅の瞳に、自然と頬が


熱くなった。





やっぱり、悠雅はずるいよ...



すごく意地悪でも、やっぱり嫌いに



なれないし、どんどん好きになっちゃうんだから。






あたしの頭を撫でると、悠雅は



「ちょっと、外見てくる」


と言って、部屋から出ていった。





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