おかしな二人
そんな時に、水上さんのお仕事にありつけて、今までの返済額以上の金額を支払っていけるようになったんだ。
どやされて、睨まれて、壁に耳……なんてこともあるけれど、本当に感謝してもしきれない。
「明は、俺が自分のことだけ怠惰に考えて生きてきていた間中、ずっと一人で頑張ってきたんだよな。ほんと、ごめんな」
ガラにもなく愁傷に謝られ、どんな顔をしていいものやら困ってしまう。
だって、あたしが記憶している凌は、いつだって傲慢で、自己中で、こんな風に自分から人に謝ったりするような奴じゃなかった。
なのに、そんな風に素直に謝られると、背中の方がむず痒くなってしまう。
「な、なーによ。そんな言いかた、似合わないんだけどっ」
なんとなくしんみりとして行くこの場の雰囲気に耐え切れず、少し怒ったように言い返した。