おかしな二人
「だいたい。あれだけ人の事いじめ倒していたくせに、そんな風に謝るなんて、全然らしくないんだけど」
わざとらしく腕を組み、ふんと鼻を鳴らす。
すると、凌がきょとんとした顔をした。
「え? いじめ倒すって、なに?」
「は!? 何すっとぼけてんのよ。散々、あたしの事いじめてたじゃない。プロレス技かけたり、プールに突き落としたり、境内に閉じ込めたり」
「あ、ぁあ……。あれか」
おいおい。
あれか、って。
よもや、忘れていたとでも言うまいなっ。
あたしの頬が、ヒクヒクと引き攣る。
「あれは、別に苛めていたわけじゃないさ」
「はっ! あれのどこがいじめじゃないって言うのよっ」
あったまきた。
すっとぼけて忘れていただけでも腹立たしいのに、数々の悲惨な行為をいじめじゃなかったと言うかっ!