おかしな二人
「あたし、水上さんへ家族は居ないって、嘘をついていました……」
視線を合わせるのがつらくて、テーブルを見つめながらゆっくりと言葉を繋ぐ。
「さっきのは、兄なんです」
「兄!?」
私の言葉に、水上さんの素っ頓狂な声が飛んでくる。
「はい」
「せやけど……」
あたしが冷静に頷くと、納得のいかないような顔をしている。
水上さんが何をいいたのかは、すぐにわかった。
だけど、その答えは、あたしの中にもない。
「勘違いして当然だと思うけれど、でも、本当に兄なんです」
そうなんや……、と少し疑うような返事をする。