DL♥ロマンティックに抱きしめて。

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「って事は…初めから知ってたって事?」



”長くなるから続きは食事でもしながら”

そんな先生のお父様、重さんに連れられ着いた先は、マリンホテルの最上階にある高級レストラン。
一面ガラス張りのその空間は、まるで宝石に包まれた一室。

煌びやかに輝く光景が映る中、ニコニコと笑うその表情に驚嘆する私が間抜けな声を上げた。

目の前では「だってねぇ~」なんて言いながら、頬を赤らめ重さんに顔を向けるお母さん。


「ごめんよ。くみちゃん。もっと早く伝えるべきではあったんだが、君と俊也の今後を見届けた後にしてもいいかと判断した僕が悪かったんだ。」

「だからってなぁ…親父…。」


優しい微笑を向けるその人物にドキッとしてしまったのは、きっと隣にいる呆れたような顔の先生のいつもの笑顔にどこか似ているから。

大人の色気を醸し出し、紳士的な印象をも与えるその姿に、先生も将来はこんな感じなのかな、なんて想像が膨らんでしまい、熱を感じ始める顔を慌てて下に向ける。



…そっかぁ。

だから、あの時。





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