花火
 

「──田辺先生ですよね?これからお世話になります。よろしくお願いします」



「あ、よろしくお願いします」



前々から空いていた俺の隣の席にカルヴァート先生が座ることになった。


ていうか、超綺麗な日本語。


俺、負けてるんじゃねぇか?


立ち振舞いもその辺の日本人より、日本人らしいかもしれない。



「カルヴァート先生は日本に住んでどれくらいなんですか?日本語がすごくお綺麗ですよね」



「ありがとうございます。大学の時にこちらに来たので……かれこれ10年程経ちますか。ここ1年はアメリカにいましたが、やっと帰って来れました」



「へぇ……10年で」



つい外国人を見ると「ワタシ、ニホンゴ、ワカリマセーン」みたいに話し出すイメージがあるから、綺麗な日本語を話すカルヴァート先生に少し興味を持った。



「カルヴァート先生は」



「あ、レノンでいいですよ。呼びにくいでしょう?」



にっこりと笑うその表情も人を惹き付けるものだ。


現に……周りからの視線がうるさい。

 
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