花火
 

それに……何て呼べばいいの?


大翔……先生。


先生ってついてるし!


大翔……さん?


大翔……くん?


ヒロさん……


呼び捨て……は絶対無理だし!


ど、どうすれば……!



「ぶっ」



「!!!」



「おもしれぇ」



「なっ、何が可笑しいんですかっ!」



「いやいや、もうほんとかわいい」



「!」



ちゅっ、と先生の柔らかい唇が私の唇に触れたと思えば、その唇は私の耳元に移動していて。



「……リン。呼んで」



「っ、」



脳に響くほどの甘過ぎる声に、身体が一気に熱くなった。


思い切って呼んでしまうのがいいかもしれないと思った。

 
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