[完]俺様くんがスキなんです!!
そんな事を考えていると……

ーバーンッ!!

「うわーぁ!!花火!!」

近くで花火が上がった。

「綺麗……」

美紅は花火に見惚れている。

「なぁ」
「ん?」
「あっちで見よーぜ?」

俺は人が余りいない上のほうを差した。

「うん!!行こ?」

ーギュッ

いつもは俺から握る手を今は美紅から握ってきた。

ッッ……

俺は気付かない振りをして顔がニヤつくのを必死に隠した。


「うわー!!ハート型!!凄ーい!!」
「はしゃぎ過ぎだろ」
「こんなところで見たの初めて!!うちいつも家で見てたから」
「美紅んちで花火見れんの?」
「うん!!うちの家丘の団地にあるから」
「そうだったな……」

そういえば俺美紅のことそんなに詳しく知らねーな……

「美紅って兄弟とかいるのか?」
「うん!!双子の弟と妹」
「双子!?」
「うん、小6なんだけどね?思春期と反抗期真っ最中だから毎日喧嘩してるの」
「ふーん……」

双子か……きっと美紅に似て美形なんだろうな……

「風磨は?」
「俺?俺は一人っ子」
「え!?意外!?超チャラいお兄さんがいると思った」
「お前どんだけ俺を不良扱いするんだよ」

結構傷付いてるんだぞ……





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