いつも同じ空の下で



ピンポーン




ヨシキの家に着き、チャイムを鳴らす

真っ白な家に、綺麗に整えられたイングリッシュガーデン

あの日と変わらない光景なのに、今はひっそりとして見える




ここも思い出が沢山詰まっている場所

アルバムを見て笑ったり

プラネタリウムを見たり

1つになったのも、この場所



零れそうな涙をグッと堪えた




すると




キィと静かに扉が開いて、中からヨシキのお母さんが現れた



真っ白な顔をして

目の縁を少し赤らめながら

少し、痩せたような気がする




「ジュリちゃん。呼び出してごめんなさいね。さ、入って」




はにかむ様にして笑ったお母さんに連れられて家の中に入る

足を踏み入れた瞬間香る、ヨシキの家の香りに、再び胸が締め付けられる



そんな中、必死に泣きまいと歯を食いしばりながら、家のリビングに向かった

< 333 / 351 >

この作品をシェア

pagetop