いつも同じ空の下で


久しぶりに来るヨシキの家は、4年前と何も変わっていなかった



吹き抜けの天井の上にプロペラが静かに回っている

木でできた温かい造りの家



ただ違うのは、リビングの隅に置いてあるヨシキの遺影と沢山の写真と花がある事だった




フラフラと吸い寄せられる様に、写真のヨシキのもとへと行く



バスケットボールを持って仲間達と笑っているヨシキ

高校の卒業式に撮ったのであろう家族写真

イギリス人のおじいちゃんであろう人と映っている写真

4年前のクリスマスに一緒に撮った私とヨシキの写真



そして



どこまでも続くエメラルドグリーンの海の写真


ふと、その写真を手に取る




「それね、ヨシキがオーストラリアに修学旅行に行った時の写真なのよ」




じっと写真を見つめる私に優しくお母さんが話しかけてくる

そう話すお母さんの顔を見た後、再び写真に目を落とした




「あの子、昔から海が好きでね。特にここの海には感動したみたいでね。部屋に飾ってあったの」



少し悲しそうに話すお母さんの言葉に、昔ヨシキがオーストラリアでの綺麗だった海の話を思い出す

目をキラキラさせて、いつか一緒に行こうと約束したあの日



幸せだったあの日々

そう思うと、また涙が溢れそうになった




でも1番辛いのはヨシキの家族だ

私がメソメソ泣いていたらいけない



そう思ってグッと堪えた



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