anjel








ああ、もう。


学校で、泣きたくなかったのに。


泣いたらダメって言い聞かせてたのに。


先輩たちの言葉で、簡単にダムが崩れていくなんて。


ボロボロとあふれ出す涙を止めようとしても、


まったくとまってくれない。


むしろ、先輩たちの顔を見ると、さらに涙が溢れてくる。


先輩たちを見ると、ほっとして、安心して。


必死に保っていた緊張の糸が、緩んでしまった。


気を張って、頑張って、


それでも何だか出来ていないような気がして。


自分の中のモヤモヤに押しつぶされそうだったのに。


先輩たちの側で涙を流していると、


そのモヤモヤが消えていくような感じがする。


「幸望、そろそろ泣き止め」


「翔~女の子にはもっと優しく言わなきゃ~」


「亮二は甘過ぎだって。

 な、瑞希」


「奏多の言うとおりだね」


「瑞希までひどくない!?」


泣いてる私を放って言い合いをするところも、


先輩たちらしい。







 
< 428 / 600 >

この作品をシェア

pagetop