anjel
いつまでも終わらなさそうな2人から、
イチゴタルトを取り上げる。
「「あ!」」
「2人とも喧嘩しないの。二等分したらいいでしょ?はい」
私はそう言って、ケーキ用のナイフで
綺麗に二等分する。
そしてお皿に分けて、2人に渡した。
「はい、どうぞ」
と言うと、知恵ちゃんは気に入らないのか
「幸望ちゃん優しすぎ〜お兄になんかあげなくていいのに」
と口を尖らせる。
翔輝は翔輝で、
「デブ」
と知恵ちゃんに悪態をついている。
「はあ!?お兄むかつく!!」
終わったと思った言い合いが、
さらにヒートアップして再開する。
もう………
でも、喧嘩している2人は、
本当に兄妹なんだなと思う。
なんだかんだで、翔輝は妹思いだから。
そんな2人の言い合いをリビングのソファに座りながら眺めていると。
『〜♪』
携帯の、着信音が鳴る。
画面を見ると、亮くんからだった。
…こんな朝からどうしたんだろ?
「はい、もしもし……」
『幸望りん?今大丈夫?』
「大丈夫ですよ。どうしましたか?」
『今すぐ病院来れる?』
「え……?」
もしかして、みっくんに何かあったんじゃ…!
『瑞希が大事な話があるって!』
「わ、分かりました!すぐ行きます!」
私はそう言って電話を切ると、急いで準備をしてみっくんのいる病院へ走った。