銀色の蝶の香り


雅に無理矢理連れられ、学校の門まで来たとき担任の先生が走ってきてくれたけど、


「ほら乗れ!早くしろ!」

と雅に言われ、私はしぶしぶ雅のバイクの後ろに座った。




あぁ…先生ごめんなさい…授業サボっちゃいました…




あぁぁ…あと呼び出しくらってたのに…すっぽかしちゃった…



こんな不真面目でごめんなさい……



心の中で必死にあやまった。




それにしても─


ブロロロロロロロロロロロロロロッ


イラッ
……うるさい……このバイク。







やがて海の近くの豪華な屋敷?に、着いた。


長く、ゆるい階段の上にお屋敷の屋根が見える。

木で隠れて見えないんだけど…






えっ…てか、ここ?


倉庫じゃなくて?


イメージとかけ離れた綺麗なお屋敷にあ然。



「なにぼけっとしてる。おりろ。」


「え……うわ…はい!」


ギギギギッ────



柵格子のもんが開く。


スタスタ歩く雅達。キョロキョロしながら歩く私。


玄関と思われる扉を開くとそこは、


ここは…雅の家…?






玄関らしき扉を開けるとそこは、

「「「「「「「雅様、お帰りなさいませ」」」」」」」




どっひゃぁ~…



何じゃこれ…着物着た女の人が一斉に頭下げてる…



大奥ですか?ここ。

あ、でも大奥はもっと奥の方だよね。



毎日こんななの?うざったくないのかな雅は…



チラッと斜め上をみる。


案の定、雅は眉間にしわを寄せてる。


あ、やっぱりウザいんだ……





でもこんな迎えがあるってことは、雅はヤクザの関係者?


私……とんでもない人に喧嘩ふっかけたのかな…


そう思うと今更自分の行動が怖くなった。


とりあえず、ここは穏便に済ませよう……

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