.゚*Milky Way*゚.
…行っちゃった。
傘、ほんとに良かったのかな?
叶斗くん、風邪ひいちゃったらどうしよう…。


…………。


…って、私も早くバイト行かないと!

叶斗くんから貸してもらった傘をぱっと開き、慌て歩き出した。


雨一色の街を、早足で歩く。

それにしても、ほんとに凄い雨…。叶斗くん、大丈夫かな?
心配…。


…………。


なんか…叶斗くんの傘を使ってるってだけで、妙に照れるのはなんでだろう…。

叶斗くんに守られてるような…そんな気分になる。

なんてね…。
頬がぽっと熱くなり、恥ずかしさが込み上げる。

私、何考えてるんだろ…。
もー…ほんと我ながら恥ずかし過ぎて、なんとも言えない。


だけどやっぱり…ふんわり胸があったかい。自然と口元に笑みが浮かぶ。


憂鬱な雨の日に、こんな笑顔になれるなんて。

雨の日も、悪くないな…。
雨の日も、好きになっちゃいそう。

こんなふうに思えるのは…叶斗くんのおかげだね。



叶斗くん…ほんとにほんとに、ありがとう!

心の中で、何度も何度もお礼を言いながら、バイト先に向かった。





< 70 / 148 >

この作品をシェア

pagetop