透明な君
「嘘ウソ。ハルキくんてほーんと純粋とゆうか素直とゆうか~…」
んーと腕を組んで言葉を探してるヒトミちゃんに
「単純…?」
「そうっ!!それっ!悪い意味でじゃないよ(笑)まっすぐ育ってきたんだなぁって思ったの!」
かかとをあげ
つま先立ちになって
僕の頭をくしゃくしゃっと撫でた。
ヒトミちゃんはよく僕を子供扱いする。
まぁ…充分子供だけど。
「…ヒトミちゃんて母さんみたいだよね。」
「ハルキくんは私の弟みたいなものよ。」
悪戯っぽく笑う顔に
不安や悩みが
全部吹っ飛んでしまうように
つられて笑ってしまう。