透明な君
想像以上だな…。
ハルキがこんなにキレるやつなんて…。
せいぜい泣き叫ぶくらいかと思ってた。
いてぇよ。
さすがの俺もお前にここまでされると…
いてぇよ…。
「当たり前にしなきゃいけないんだよ」
重い口を開いた…。
そして ヒトミも瞼を持ち上げた。
大きな瞳から大粒の涙が流れ頬を伝う。
彼女だって親友を亡くしたのだ…。
短い茶色がかった髪の先に滴がついた。
細く白い指先で
目元を拭い その場にしゃがみこんだ。