透明な君
「…何をだよ?」


華奢な体からは
到底想像できないほどの力で首もとを締め上げてくる。
その腕から
真っ黒なハルキの目がゆっくりとサトルを睨み上げた。



ちっちぇ体のくせしやがって…。
半ば苦笑しながらも
その威圧感に負けまいと必死だった。


息をするのにも
必死だった。


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