【完】キセキ~君に恋した時間~
すると、複数の女の子と目があって、顔
を赤くされて逸らされた。
……確かにさっきから、目立ってるかも
しれない。
「ごめん。そりゃ女子高に男がいたら目
立つよな。ごめん」
そう言うと、はぁ?とちょっと低めの声
で言われた。
え、怖いんですけど。
なにその、「なにいってんの?あんたバ
カなの?」みたいな目。
「なにいってんの?あんたバカなの?ア
ホなの?どっちもなの?」
あ、その通りだった。しかもアホがプラ
スされているという。
「……酷くないですか」
「酷くない。あんたがとんちんかんな事
、言うからじゃん」
「だって目立ちすぎ、って……」
言ったのは、そっちなのに。
そう訴えるように美海を見ると、はぁ、
と苛立ったようにため息をつかれた。