【完】キセキ~君に恋した時間~
俺をみつけたとたんに、きゃーっと騒ぎ
だす女の子達。
キャッキャキャッキャと目の前で騒がれ
て、俺はどうしたらいいのかわからず、
ただただ固まっていた。
「どこ高ですかー?」
「美海ちゃんとはいつからの知り合いで
すかー?」
「写メっていいですかぁ?」
矢継ぎ早に飛んでくる質問。
しかも最後、写メって言ったよね?なん
かそれ、俺が珍獣みたいじゃね?
どうしたらいいんだろう、と固まってい
ると、美海が助け船を出してくれた。
「これ、私の幼なじみだから!ちょっと
人見知りだから、あんまりがっつかない
であげてね」
美海がそう言うと、そうなんだぁ、と残
念そうに少し離れてくれた女の子達。
「じゃあね、また明日っ!」
美海はそう言うと、俺の腕を引っ張って
走り出す。