【完】キセキ~君に恋した時間~
……えー。だって俺だってもう疲れた。
陽の当たる場所には行きたくないよ。
「俺もうずっと日陰で生きてく……」
「なにそのネガティブ発言!やめてよ、
気分萎えるわ!」
ネガティブにもなんだろ、こんなくそ暑
かったら。
「とりあえず洋服とか見たいし!」
「俺は本屋行きたい」
「あ、あそこの服屋可愛くない?」
「本……」
「いくわよ、徹!」
「……。」
こんちくしょうめが……!
結局、俺の意見は聞いてもらえず、あっ
ちいってこっちいっての繰り返し。
気付けばお昼になっていた。
「お昼は徹の奢りよね!」
お昼になっていきなりそんなことを言い
出した美海。今、なんて?