トワイライト
「ああ、理子さん。こんにちは。この前の役員会議以来だね。ちなみに君もこのトワイライトの浜辺に来ていたんだね。僕は妻の瞳子がこのトワイライトの浜辺の夕日が見たいと言ったので、この連休を利用して此処へ来たんだ」
  と、崇晃は理子の質問にそう答えた。




「そうだったんですか……」
  と理子は言葉少なに言った。




  ちなみに理子は友達だった瞳子が自分に対して犯した深い罪を、双子の子供を生んだ時点で過去に一度は許したつもりでいた。だが理子の心の中には瞳子に対する憎しみの心が、まだ完全に消えた訳ではなく、むしろ瞳子に対する憎しみの気持ちが少なからず『友達に裏切られた』と言う気持ちのまま残っていた。




  そんなだったから相変わらず崇晃が妻瞳子の隣りで、何も知らなさ気にノー天気にしているのを見て理子はたまらなくしゃくにさわったので、この際崇晃に自分の妻がかつて理子に対してした事を暴露してやろうと言う思いが再び脳裏を過(よぎ)った。
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