【続編】スパイシーな彼~彼女が生きた証愛した瞬間
病院に着くまで40分ほど…


空港から電車に乗った。


緑が多いことに、瑞希は本当に驚いた顔をしていた。


少し疲れを感じていた瑞希は、祐輝の肩にもたれかかりながら、目を閉じた。


「少し寝なさい…近くなったら、起こしてあげるから…」


「うん…ごめんね」


「むくみはないかい?」


「大丈夫よ…」


祐輝は窓の外に流れる景色を見ながら、会社と仕事のことを考えていた。


自分が積み重ねてきた実績を、投げ出して自分は父親のもとへ帰ってきた。


店長の冷たい言葉に怒りを感じた自分が悪いだろうか?


でも…実際それが現実。


自分は、きっと今の地位のまま戻ることができないのはわかっている。


業務命令に逆らってしまった以上、処分は大きいだろう。


クビに近いくらいに追い込まれるのは、目にみえている。


会社自体の存続をかけた、大きな仕事を簡単に投げ出してきたのだから…
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