【続編】スパイシーな彼~彼女が生きた証愛した瞬間
「こちらとしても、最後まで手はつくします。後はは、本人の体力次第ですね…」


「わかりました…ありがとうございます…」


医師が部屋から出ると、3人は声を殺してないていた。


気丈な母親が小さく感じるほど、疲れた泣き顔で父親の手を握りしめていた。


「祐輝さん、ちょっと…」


晴香の母に呼ばれ、廊下に出る。


「祐輝さん、晴香と憲吾には伝えないわね。祐輝さんのお付き合いしてる方が来るなら、なおのこと、会わせない方がいいと思うの」


「はい…そうして下さい」


「彼女も体調が良くないって憲吾から聞いたけど、大丈夫なの?」


「今は落ち着いています」


「そう…」


「本当に無理言ってすみませんでした。彼女を連れてくるまで、お母さんいてもらえますか?」


「大丈夫よ…会ってもお母さんの友達ってことにしたらいいでしょう」


「はい…すみません」
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