散華の麗人
病弱だった前国王は少女に言った。
『もし、次の主が現れたなら、お前はどうする?』
少女は答えた。
『わたしが裁く。』
無邪気な声音だった。
『……あなたがきらいな国をつくる王なら、ころしてあげる。この国の行く末を見るのが、わたしの役目だから。』
そう言って目を細めた。
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