散華の麗人
すると、それと少し遅れた頃に殺気を感じた。
「!!」
茶々はその殺気が自分に向かっていることが解ると、護身用に持っていた木刀を構える。
陸羽から授かった刀は背中に背負っている。
(剣など、1度もつかったことはないけど。)
最悪の状況は避けたく思う。
(この剣を振るうだけの腕力はあるが、素早さでは劣る。)
冷静に状況を判断した。
その考え通り、軽い木刀で素早く反応したおかげで攻撃を避けることができた。
「曲者ッ!!」
凛とした声と共に刃が真っ直ぐきた。
「おー」
一正はどこか面白そうに見ている。
“カンッ”
木刀とぶつかり、硬い音がする。
< 560 / 920 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop