散華の麗人
恐らく近くには居る。
呼べば駆けつけるだろう。
だが、殺すわけにはいかない。
「貴方は相当頭に血が上っているらしい。此処で殺して、何か利益があるとでも?」
「あぁ。裏切り者は早急に始末をつけたほうがいい。」
清零国王は冷酷に見る。
「この国を裏切る気は無いことはご存知なものと思っておりましたが。」
リアンは溜め息混じりに言う。
「いいでしょう。此処で斬ればいい。」
心を決めた様子で刃を見つめる。
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