散華の麗人
――時は少し遡る。
清零国王は出立前にリアンを呼び出した。
「はい。」
呼ばれたリアンは跪く。
「此度の戦中の勝手、そして我に黙っての行動の数々。」
国王は帯刀していた刀を抜く。
そして、リアンに突きつけた。
「覚悟は出来ておるだろうな。」
「……」
(やはり、そうなるか。)
リアンはどう打開するか考える。
いつも傍につけてる月夜はいない。
月夜はこの場に不相応だと感じたからだ。
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