散華の麗人

情と野望

リアンは軍指揮権を得た時から、精鋭部隊の強化に勤しんでいた。
「本城の陸長部隊よりは少ない。」
部隊の名簿を眺め、リアンは呟く。
傍らには月夜が居る。
「しかし、有能な部下だ。」
そう呟いて、歩んだ。
本城兵士の名簿と見比べる。
「それぞれの部隊の配置は、隠居殿の方は陸長殿を軍師に与吉郎……今は川中殿、立花家、永禄殿、逢坂家など。陸羽派である柚木殿を筆頭にした派閥。」
「それにくらべて、こちらはすくないようね。」
月夜の目が愉しそうな色を浮かべる。
「松内や家益など重臣は此方に置いてある。敦賀も中立であると現在はしているものの、此方を裏切ることはまずない。少なくとも、陛下を裏切れまい。」
そう言って名簿を見る。
「問題は、成田城の白虎。」
八倉家の名を指して言う。
「四神の血を引く者は妖怪の能力を得られる。……秀でた治癒力や速さ、あるいは人間の姿から変わる程の戦闘能力。」
そう言うと月夜を見た。
黄龍の血。
「貴方には及びませんがね。」
クスクスと笑う。
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