T&Hの待望
ああクソ。
……今朝登校してから、一体何人の友人に非難されただろう。
悠一はウンザリしながら窓の外に目を移した。
午前中にも関わらず、グラウンドからの太陽の照り返しが眩い。
この殺人的な猛暑日にあそこまで戦える根性は、ある意味天晴れだ。
『個性』の発揮方法を間違えると、どういうわけか『反発』に成り代わり。
結局、果てた先があのザマなんだろう。
そんな事をぼんやり考えながら、まだ前でブツブツ何か言う弟を無視していた。