恋愛放棄~洋菓子売場の恋模様~
もし、そうだとしたら。


焦燥感で指が震えて、リボンがうまく結べない。


恵美はどんな気持ちで聞いてた?
いや、まだそうと決まったワケじゃない。


自分に言い聞かせても、まるで罪状を並べ立てられるみたいに、記憶が流れる。



『たまにある軽ーい出会いと、笹倉で』

『後腐れなく笹倉がいればそれでいい』

『いっそ笹倉と付き合ってるってことにしちゃえば、変につつかれなくて済むのかな』



だから、あんなに怒ってた?
自分の好きな人と、いい加減な関係をずるずる続けるから。


どんな気持ちで言った?



『二人が付き合ってくれたらいいなって』



自分の無神経さに吐き気がした。


この仮定は、間違いじゃない。
過去を思い起こすほど、皮肉にも確信してしまった。






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