恋愛放棄~洋菓子売場の恋模様~
「すみません、迷惑かけて…貧血ですかね」
「別に。とりあえず、目が覚めたら一通り検査するってさ」
藤井さんは体を伸ばし終えると、枕元の丸椅子に移動する。
目の前に携帯を突き出されて、反射的に両掌を広げるとぽすんと落ちてきた。
「お父さんは…」
「お袋さんの方の病室。行くか?」
「うん」
私はベッドから出て立ち上がる。
急だったからか、慌てて藤井さんも立ちあがり私を支えようとするけど、あの時のような目眩はもう起こらなかった。
足元にスリッパが置いてありそれを引っ掛けて、藤井さんも一緒に、廊下に出る。
通りがかった看護師に、目が覚めたから母の様子を見に行くと告げると、今は落ち着いてるので先に検査をすることになった。
ナースセンターの隣で採血など簡単な検査を受けて、今日中に結果が出るらしく後で診察を受けることになった。
藤井さんは、多分気を使ってくれたのだろうと思う。
コーヒーを買いに行くと言って、売店に向かって歩いていった。
一つの病室の前でこんこんと2度ノックすると父の声が聞こえる。
ドアを開けると、母の枕元に座る父の背中が振り向いた。
「大丈夫か?」
「平気。今検査受けて来たから、後で一応診察してもらう」
父の傍に、もう一つ丸椅子を寄せて座った。
「さっき、少し目は覚めたんだけどな。まだ熱があるから辛いんだろう」
母の表情は、眉根を寄せて少し苦しそうだった。
ねぇ、と、母の顔を見つめたまま、尋ねる。
「お医者さんから、詳しい話は聞けたの? ちゃんと治療したら、治る?」
「別に。とりあえず、目が覚めたら一通り検査するってさ」
藤井さんは体を伸ばし終えると、枕元の丸椅子に移動する。
目の前に携帯を突き出されて、反射的に両掌を広げるとぽすんと落ちてきた。
「お父さんは…」
「お袋さんの方の病室。行くか?」
「うん」
私はベッドから出て立ち上がる。
急だったからか、慌てて藤井さんも立ちあがり私を支えようとするけど、あの時のような目眩はもう起こらなかった。
足元にスリッパが置いてありそれを引っ掛けて、藤井さんも一緒に、廊下に出る。
通りがかった看護師に、目が覚めたから母の様子を見に行くと告げると、今は落ち着いてるので先に検査をすることになった。
ナースセンターの隣で採血など簡単な検査を受けて、今日中に結果が出るらしく後で診察を受けることになった。
藤井さんは、多分気を使ってくれたのだろうと思う。
コーヒーを買いに行くと言って、売店に向かって歩いていった。
一つの病室の前でこんこんと2度ノックすると父の声が聞こえる。
ドアを開けると、母の枕元に座る父の背中が振り向いた。
「大丈夫か?」
「平気。今検査受けて来たから、後で一応診察してもらう」
父の傍に、もう一つ丸椅子を寄せて座った。
「さっき、少し目は覚めたんだけどな。まだ熱があるから辛いんだろう」
母の表情は、眉根を寄せて少し苦しそうだった。
ねぇ、と、母の顔を見つめたまま、尋ねる。
「お医者さんから、詳しい話は聞けたの? ちゃんと治療したら、治る?」