恋愛放棄~洋菓子売場の恋模様~


まあ、予測はしてたよね。



今日は、遅番であがる恵美を出入り口で待とうと思っていた。
どこかで御飯食べて暇潰して、閉店過ぎたころに待ち伏せすればいい。


待ってるって、メールだけしとこうか。


いや、逃げられたら困る。
今日こそは絶対話して、仲直りするんだ。


でないと、寂しすぎる。


決意を固めて従業員出入り口を出た、すぐのところ。
ストーカーが立っている。


壁に凭れた長身のスーツ男、此方を見る笑顔はとっても爽やかだ。
対照的に私の顔はみるみるうちに歪んでいった。



「待ち伏せなんて流行りませんよ」


自分のことは棚に上げておいた。


「ほら、これってあれだろ」

「あれとかこれとか、言葉が出てこないのって老化現象らしいですよ」

「……そんなに歳変わらないくせに」

「え、いくつなんですか」

「28」

「まじですか。貫禄あるんでてっきり30超えてると思ってました」



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