シルティアの魔術師
姫君がタートスを再び見つめます。その顔は、悲しい笑顔に溢れていました。
「あなたは…分かっていたでしょう?私が、知っていてあなたに修羅の道を歩ませた事を…。」
ー僅かの間、2人の間に沈黙が流れます。
「…私には、姉上のお考えなど分かろうはずがありません。私は自ら憎しみに身を投じ、奴らに死の鉄槌を下したのです。」
言葉とは裏腹に、タートスの顔には今まで見たことがないほどの優しさが溢れていました。
「その後はニーズヘッグの憎しみの渦に巻き込まれ、シルティアに数々の災いをもたらしましたが…それも後悔はしておりません。私はー」
そこで彼は、一度小さく息を吐きました。
その頬には、汗が一筋流れていました。
「私は…自ら望んで、修羅の道を歩んだの…です…。」
言い終わると共に、タートスの体は静かにくずおれてゆきます。
ーその顔は、完全に血の気を失っておりました。
「…タートス!」
悲痛な叫び声と共に、姫君が彼の元へと駆け寄ります。
「あなたは…分かっていたでしょう?私が、知っていてあなたに修羅の道を歩ませた事を…。」
ー僅かの間、2人の間に沈黙が流れます。
「…私には、姉上のお考えなど分かろうはずがありません。私は自ら憎しみに身を投じ、奴らに死の鉄槌を下したのです。」
言葉とは裏腹に、タートスの顔には今まで見たことがないほどの優しさが溢れていました。
「その後はニーズヘッグの憎しみの渦に巻き込まれ、シルティアに数々の災いをもたらしましたが…それも後悔はしておりません。私はー」
そこで彼は、一度小さく息を吐きました。
その頬には、汗が一筋流れていました。
「私は…自ら望んで、修羅の道を歩んだの…です…。」
言い終わると共に、タートスの体は静かにくずおれてゆきます。
ーその顔は、完全に血の気を失っておりました。
「…タートス!」
悲痛な叫び声と共に、姫君が彼の元へと駆け寄ります。