君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
その時の彼女は、とても生き生きと仕事をしていて、本当に楽しんでやってるのが見ているだけで伝わってきた。


なのに今はどうだ?
毎日お茶汲み。少なからずも、俺に怯える日々、

櫻田は昔みたいに楽しんで仕事をしているとは、到底思えない。

...最初は自分の勝手な我儘に利用しようとしていたが。


「仕事はこれだけじゃないんた。ちょうど良い機会なんじゃないか?」

櫻田の実力を発揮できる場所は、きっと沢山あるはずだしな。

伝えたいことが言え、時間を見ると約束の五分前だった。

止まっていた足を再び動かす。


しかし、数メートル歩いたところでその足はまた止まってしまった。

彼女が俺を呼ぶ声によって。


「東野さん!!」


突然の大きな声にすぐ振り返ると、駆け足で俺のもとへと駆け寄る櫻田。


「なんだ。早く副社長室に行くぞ」


遅れていくわけにはいかない。


「待って下さい!あの、これだけは聞いてくれませんか!?」


「なんだ?」


すると櫻田は意外な言葉を口にし出した。


「私は以前から東野さんの仕事に対する姿勢に尊敬していました!」


「えっ?」


尊敬?
恐怖や妬みなら、沢山言われてきた。


「そんな東野さんと一緒に仕事をすることが、私の目標だったんです!一緒に仕事をして、東野さんに認めてもらいたかったんです」


...本当なのか?


営業部の奴等にも、あんなことされておいて、なんでそんな風に言えるんだ?


つーか、やべぇ。
素直に嬉しいし、顔を真っ赤にして、話す櫻田がなぜかすっげぇ可愛く見える。



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