君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
確信にしたくないだけ。
少しでも時間を遅らせたいだけ...。
ーーーーーーー
ーーー
そのあと、特に櫻田と会話することもなく、自宅マンションまで送り届け、家路へとついた。
鍵を開け、真っ先に目に飛び込んできたのは無造作に置かれたスーツケース。
「そうだった。俺、放り込んで行ったんだっけ」
スーツケースを持ち、部屋へと入る。
電気をつけると、いつものように綺麗に片付けられた部屋が写し出される。
スーツを脱ぎ、ネクタイを緩めると、自分の右手を見つめてしまった。
「消毒...いつもだったらしてんのにな」
自分自身に笑ってしまう。
こんなの俺じゃない。
いつもの俺じゃない...。
そのままソファーへと座り込み、右手を強く握り締める。
「意味分からねぇ」
櫻田を秘書にしてから、調子狂いまくり。
入社してからずっと仕事をしてきて、完璧にやってきたのに...。
最近の俺はどうだ?
明日から櫻田は本当に俺の秘書になる。
だからって、俺の仕事は変わらない。
変な感情を持って仕事してはいけないんだ。
ーーーーーーーー
ーーー
次の日、櫻田は誰が見ても分かるくらいカチンカチンに緊張しながら出勤してきた。
そんなに緊張することなのか?という疑問と、それを気付かせまいと気丈に振る舞う姿にも、可笑しく思ってしまった。
だが、すぐに昨日、自分自身に言い聞かせた言葉を思い出し、櫻田に伝える。
「昨日言った通り、秘書はお前に任せる。だがいいか。俺には一切触れるな。そして必要以上に近付くな」
「...はい。心得ております」
そうだ。これがいつもの俺の仕事スタイルだ。
これだけは崩しちゃいけない。
それからの櫻田の仕事ぶりは、噂以上のものだった。
教えたことはすぐに吸収し、求めた以上のものを返してくる。
女にしておくには勿体無いと思うくらい。
あれだけ最初は嫌悪感を抱いていたのに、今は右腕のように働いてくれる櫻田を頼もしく感じていた。
常に頭の中を仕事のことだけで一杯にし、集中する。
そうしていると、櫻田と一緒に仕事をしていても変な感情を抱かずにいられた。
そんな日々を過ごす中、ある日の早朝、なんの前触れもなくいきなり副社長が、営業部へとやってきた。
少しでも時間を遅らせたいだけ...。
ーーーーーーー
ーーー
そのあと、特に櫻田と会話することもなく、自宅マンションまで送り届け、家路へとついた。
鍵を開け、真っ先に目に飛び込んできたのは無造作に置かれたスーツケース。
「そうだった。俺、放り込んで行ったんだっけ」
スーツケースを持ち、部屋へと入る。
電気をつけると、いつものように綺麗に片付けられた部屋が写し出される。
スーツを脱ぎ、ネクタイを緩めると、自分の右手を見つめてしまった。
「消毒...いつもだったらしてんのにな」
自分自身に笑ってしまう。
こんなの俺じゃない。
いつもの俺じゃない...。
そのままソファーへと座り込み、右手を強く握り締める。
「意味分からねぇ」
櫻田を秘書にしてから、調子狂いまくり。
入社してからずっと仕事をしてきて、完璧にやってきたのに...。
最近の俺はどうだ?
明日から櫻田は本当に俺の秘書になる。
だからって、俺の仕事は変わらない。
変な感情を持って仕事してはいけないんだ。
ーーーーーーーー
ーーー
次の日、櫻田は誰が見ても分かるくらいカチンカチンに緊張しながら出勤してきた。
そんなに緊張することなのか?という疑問と、それを気付かせまいと気丈に振る舞う姿にも、可笑しく思ってしまった。
だが、すぐに昨日、自分自身に言い聞かせた言葉を思い出し、櫻田に伝える。
「昨日言った通り、秘書はお前に任せる。だがいいか。俺には一切触れるな。そして必要以上に近付くな」
「...はい。心得ております」
そうだ。これがいつもの俺の仕事スタイルだ。
これだけは崩しちゃいけない。
それからの櫻田の仕事ぶりは、噂以上のものだった。
教えたことはすぐに吸収し、求めた以上のものを返してくる。
女にしておくには勿体無いと思うくらい。
あれだけ最初は嫌悪感を抱いていたのに、今は右腕のように働いてくれる櫻田を頼もしく感じていた。
常に頭の中を仕事のことだけで一杯にし、集中する。
そうしていると、櫻田と一緒に仕事をしていても変な感情を抱かずにいられた。
そんな日々を過ごす中、ある日の早朝、なんの前触れもなくいきなり副社長が、営業部へとやってきた。