君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
「おはよう。今日の予定はもう確認したかな?」


「あっ、はい」


「副社長、どういうことなんですか?なんで大貫さんが営業に?」


わっ!わっ!わぁっ!橘さんってば副社長相手に!!


橘さんの言動に、なぜかこっちがハラハラしてしまう。


「アハハ。さすが橘さん。いつも直球だなぁ」


「すみません、気になったもので」


「うん、いいんだよ。橘さんのそんなところが好きで指名したんだから。...大貫さんからの条件なんだ」


えっ...条件?


「会社(うち)との契約する際の、ね。東野くんと数日間仕事を共にさせてくれって。きっと2~3日くらいだと思うから。よろしく頼むよ」


「...は、い」


よろしくって言われても...。


「じゃ俺はこれから会議があるから。橘さん、後はよろしくね」


「はい、かしこまりました」


一礼すると、副社長は行ってしまった。


副社長が行った後も、私は頭が上げられずにいた。


「...大丈夫?」


橘さんの声にハッと我に返り、頭を上げる。


「うん、大丈夫。仕事だし2~3日だけみたいだから、どうにか頑張るわ」


仕方ない。
そう思うしかないわよね。


「無理しないようにね。藤原さんもいるし、抱え込まない方がいいわよ」


「うん...ありがとう」


手帳にスケジュールを書き込む。

良かった。今日は外回りはなくて。三人で一緒になんて、初日からハードルが高すぎるわ。


「じゃあ私行くね」


時計を見ると、始業開始時刻間近だった。


「えぇ、また...」


急いで秘書課を後にして、営業部へと急ぐ。


仕事、仕事...。
そう何度も自分に言い聞かせて。
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