2LDKの元!?カレ
地下鉄の駅から地上に出る階段を駆け上がると、四角く切り取られた青空が見えてくる。
もうすぐ夏も終わりだ。
やがてあの空も高く澄んで、少しずつ秋へと向かっていく。
移りゆく季節のように、私の気持ちも自然と変わっていけたらいいのだけれど、そう簡単にはいかないみたいだ。
編集部のドアを開けると、壁際のソファーで寝ている西野くんがいた。
おそらく飲み会の後、ここへ戻ってきたのだろう。その証拠に服が昨日のまんまだ。
周りを見渡すとほかの部員はまだ、出社していないようだった。
「まだ早いし、もう少し寝かせてあげよう」
私は自分の机にカバンを置くと、フリースのブランケットをデスクの一番下の引き出しから取り出して持っていき、西野くんのお腹のあたりにかけた。