2LDKの元!?カレ

それから、西野くんが編集部に戻ってきたのは、午後六時。

ル・シエルでランチをご馳走になった後、料理や、店内の撮影についてなどを鏑木圭と話し合い、大まかな撮影当日のタイムスケジュールまでも決めてきたという。

「撮影に関しても、できるだけ鏑木さんの意見を優先させてもらうつもりですが、それでよかったですか?」
「そう。西野くんが納得のいくものができるなら、私からは何もないけど」

自分で言っておきながら、結構意地悪な言い方だったと思う。

でもそれだけ彼に期待しているのだ。普通ならプレッシャーを感じるはず。

けれど彼は事もなげにほほ笑んでみせる。

「じゃあ、このまま進めさせてもらいます。と、その前に腹ごしらえしましょうか。夕飯牛丼でよければオレ買ってきますけど?」
「……え、あうん。テイクアウトするんでしょ?気分転換に外に出たいから私も行こうかな」

やはり彼は頼もしい。

そう思うと共に、私も負けてはいられないと思った。

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