2LDKの元!?カレ
「ありがとう、西野くん。じゃあ、仕事しようか」
「はい、チーフ」
気を取り直して私は、真田さんが持って来てくれたファックスに目を通す。
それから暫くはお互いの作業に没頭した。
西野くんは昼過ぎになって編集長と一緒に青山のドレスショップに出かけていった。
この間も、ウエディング特集の件でロケハンに同行していた。
編集長お気に入りの西野くんはおそらく現地での撮影にも連れていかれるだろう。
そうなると、数日間の拘束は覚悟しなければならない。
ル・シエルの取材日程と重ならなければいいなと願いつつ、私も打ち合わせに来たライターの長谷さんとランチに出かけた。
長谷さんは女性のフリーライターで同年代。
話も合うし、何といっても私とカワイイと思うポイントが同じ。
だから、例え細かな指示をしなくても、私の求める素敵な文章を書いてくれるのだ。
そんな理由もあり、最近は長谷さんに仕事を依頼することが多い。
お決まりのイタリアンのお店でお気に入りのボロネーゼを食べながら、すでに伝えてあった企画内容について話し合い、文章だけでは伝わらない細かなイメージを言葉に乗せて伝えた。
後は、取材対象のサロンやショップが決定したらさらに詳しい打ち合わせをするつもりだ。
「では、またご連絡します」
「はい、お待ちしています」
ランチを終えると長谷さんとはそこで別れ、私は編集部へと戻った。