2LDKの元!?カレ

「お待たせしました」

注文して五分もたたないうちに、全ての料理が運ばれてくる。

思っていたよりもうんと早い。

「杏仁豆腐はサービスです」

少し声を押さえていい、ニコリとほほ笑む。

「わ、ありがとうございます。いただきます」

私はまずは豆乳に口を付けた。思ったほど青臭さもなくてさらりとした飲み口。

メインのお粥は文句なしのおいしさで、食欲のない朝でもどんどん食べられる。

ダンピンは、蛋餅と書くらしく台湾などでは定番の朝食メニューのようだ。

なかに厚切りのハムが入っていて、お粥だけでは物足りないという人にはちょうど良いボリュームではないだろうか。

あっという間に完食し、記事にする時のイメージも掴めた。

私はタイミングを見計らって女性の定員さんへ声をかける。

「とってもおいしかったです」
「そうですか、よかったです」
「また食べにきます。それと、近いうちにこの間の取材の話をしにまた伺ってもよろしいですか?」
「もちろんです。主人にも伝えておきますね」
「ご夫婦なんですね」

二人は夫婦で、日本人。中国と台湾にそれぞれ住んでいた経験があるそうだ。

それ以上の詳しい話は聞くことができなかったが、お店を始めた理由やこだわりなども聞いてみたいと思った。

私は支払いを済ませて店を出ると、会社へ向かった。

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