2LDKの元!?カレ
アパートに帰ったのは午後十一時近く。
鍵を開けて中に入ると西野くんが出迎えてくれた。
「志保子さん、おかえりなさい」
「ただいま、遅くなってごめんね」
そのままベッドに倒れこみたいと思うほどの疲労感。しかし、そういうわけにはいかないみたいだ。
「志保子さん、ご飯」
「まだ食べてなかったの?」
「はい。一緒に食べようと思って。早く作ってください」
まるで子犬のような顔で催促されてしまっては、勝手に食べてよとは口が裂けてもいえない。
「今準備するね。何でもいい?」
「はい、何でも」
私は手を洗うと早速冷蔵庫を開ける。そしてがっくりと肩を落とした。
「祐人、何もないよ」
「そうなんですか?」
まるで他人事みたいに言う西野くんにほんの少し腹が立った。
聡だったら夕食を作って待っていくれるのに。
そこまで考えて慌ててかき消した。
今朝、買い物に行かなければと思ってたのに忘れたのは私だ。だから、私が悪い、それなのに西野くんを責めてしまった。
「……ごめん、買いに行ってくる」
カバンから財布を取り出そうとすると、西野くんが私の腕を掴んだ。
「いいですよ、わざわざ行かなくても」
西野くんはそういって、食器棚の下からカップ麺を二つ取り出すと鍋でお湯を沸かし始めた。