2LDKの元!?カレ
私がアパートに戻ると西野くんは既に帰宅していた。
ベッドに寄りかかって雑誌を読んでいた彼は、私が帰ってきたことに気付くと顔を上げてほほ笑む。
「おかえりなさい、志保子さん」
「ただいま」
疲れ切った視線は西野くんの笑顔よりも、干されたままの洗濯物にそそがれる。
そのまま足元に目をやれば、出し忘れたゴミがリビングまでの廊下を占拠している。
自分なりに努力はしているけれど、もうそれだけでは生活自体が破綻しそうだ。
先に帰っていたのなら、西野くんがやっておいてくれればいいと思うのに、それを伝えることもできない私がいる。
それは彼への遠慮なのか女としてのプライドなのか自分でも分からないのだけれど。
私はカバンだけ降ろすと、ゴミステーションに明日回収予定の燃えるごみを出しに行った。
戻って手を洗うと今度は洗濯物を畳み始める。