2LDKの元!?カレ
「体の方は正直ですね」
「もう、うるさい」
怒ったように顔をそむけると、西野くんは笑いを堪えながら言う。
「拗ねないでくださいよ、ほんとかわいい人だな。はい、あーんしてください。じゃないと、絶品の煮付け、オレが全部食べちゃいますよ?」
なんだか軽く遊ばれているような気がして、でも、その香りと美しく照った魚肉の誘惑に負けた私は小さく口を開いた。
「はい、どうぞ」
そっと、舌の上に乗せられた金目鯛の煮つけはホロリとほどけて、甘くて優しい味が口いっぱいに広がった。
「おいしい」
思わず声を漏らすと、西野くんは満足そうにほほ笑んで。
それから私が飲込むのを待って、今度は白米を口元まで運んでくれる。
「え、もういいよ」
「じゃあ、最後にもう一口だけ」
そんな彼の押しに負けて、結局残りのほとんどを、食べさせてもらってしまったのだけれど。