Wonderful DaysⅠ
「さっきから同じ所をグルグル回ってるが、人探しでもしてんのか? 人手が足りねぇなら手伝うぜ」
にやりと口角を上げて、近づいてくる白石。
どうやら、随分と前から俺の行動を監視していたらしい。
───めんどくせぇヤツに見つかっちまったな……
未だに神威を抜けた俺を事ある毎に追いかけてくるコイツは、何度言っても神威の総長は俺だと繰り返す。
「───もう俺は、神威の人間じゃねぇよ」
それを否定すれば
「ある日突然、もう神威を抜けたって言われて納得できるわけねぇだろ。御堂なんて、眼中にねぇよ!!」
近くを歩いていた数人の学生が、白石の大声に振り返って足を止めた。
「ねぇ、ちょっと……」
「うそ……あれって、結城さんと白石さんじゃんっ!」
俺達に気づいた女の声に周囲もざわつき始め、同じように俺や白石の名前を口にする。