Wonderful DaysⅠ
……走り去ったのだが。
「……………………」
俺の背後からは、けたたましい爆音が聞こえてきていて。
その数は、時間を追うごとに増え続けている。
確認しなくても、その音を出しているのは間違いなく白皇だ。
「───あの野郎、俺の言ったこと全然聞いてやがらねぇ」
奴の顔が頭に浮かんできて、自然と眉間に力が入る。
ゆっくりと走りながらマリアを探そうと思っていた俺の考えは、しつこい白石によってあっさりと覆された。
まだ距離はあるが、このまま走り続けていても奴らの数が増えるだけだろう。
だったら少しの間、何処かにバイクを止めてやり過ごした方がいいのかもしれない。
「仕方ねぇか……」
そう考えた俺は、大通りから脇道を抜けて住宅街へとバイクを走らせた。