Wonderful DaysⅠ
似ていると思ったのは、俺の気のせいだったのか。
立ち上がった女を見て、溜め息が零れた。
マリアを、他の女と間違えるなんて。
予想外に落ち込んでいれば
「……………………」
聞こえてきたのは、先ほどよりも大きくなってきている無数のバイクの音。
女もそれに気づいたようで、公園の入り口へと視線を向けている。
……もう、気づかれたのか。
「───チッ」
白石のしつこさに、舌打ちが漏れた。
取り敢えず
「──おい、お前」
「え?」
部外者を巻き込むわけにはいかないから。
「巻き込まれたくなかったら、どっかに隠れてろ」
俺の言葉を聞いて、何となく状況を把握したのか
「……………………」
きょろきょろと視線を走らせた女は、持っていた荷物を引きながら植え込みの陰へと素早く身を隠した。